耳と首も立派な性感帯
性感帯には、物理的に「性感帯になる場所」と「性感帯にならない場所」があります。なぜ「物理的に」と言ったかというと、一般的には「快感神経がない場所は性感帯になりにくい」と考えられているからです。
あるセックス本では「“くすぐったい”は”気持ちいい”には変わらない」とありましたが、僕は違うと思います。たしかに物理的に快感神経のないところは性感帯になりにくいですが、そこに“暗示”がかかると、性感帯になる可能性は秘めています。その際たるものが「コスプレ」「青カン」「言葉攻め」などの、物理的刺激がないのに興奮してしまうこと。つまり、「脳自体が興奮する」状態です。
物理的刺激がなくても興奮するのならば、腋や膝の裏、背中などのくすぐったいと感じる部位で快感を得ることも十分にありえます。とはいえ、感覚神経が集まっているところとそうでもないところがあるので、感覚神経が多く存在する部分のほうがより快感を得や
すい部位であると言えます。
特に「隠れた性感帯」と言える部位が、耳や首です。僕は耳が感じやすい人の耳を「(耳)トリス」、首が感じやすい人の首を「クビ(首)トリス」という愛称をつけて呼んでいます。
耳への愛撫のしかたは、「指で撫でる」「そっと語りかける」「吐息を吹く」「舐める」など。音がダイレクトに入ってくる分、効果的です。ただし、いきなり唾液まみれになるのもイヤでしょうから、徐々に、で。
どんな愛撫でも共通するのですが、相手と神経がつながっていると「あ、今この愛撫はやめ時だな」という感覚が自然と襲ってきます。女性へのクンニのやめ時も同様で、ずっとクンニを続けていくと「あ、今彼女がピークを超えて、集中力が切れたな」と感
じる時があるんです。この感覚は「クオリア」という感覚に近いです(わからなければググってください笑)。
「そんなこと言われてもわからない」という人もいるかもしれませんが、相手の考えていることをしっかり探っていけないようなセックスは、伸びしろがありません。
耳は優しく舐めるだけでも音がダイレクトに伝わるので、優しくねっとりいきましよう。首は、首筋に舌を縦に這わせて。なおミミトリスとクビトリスを愛撫した後に、気になりがちなのが「唾液のニオイ」。乾いた唾液のニオイで相手に不快な思いをさせないためにも、さりげなく指で唾液を拭きとってあげましよう。